エゾ鹿の年齢と寿命
動物園で飼育されている動物や家で飼っているペットであれば毎日観察していますので年齢は分かりますがエゾ鹿は野生動物なので年齢は分かりづらいと思います。
しかし、野生動物の生態や生息状況を調査するためには、年齢は重要な項目です。
鹿の年齢は牛と同じように、角の数や形、角の枝分かれの数で年齢を推定する方法があります。
鹿の角は雄にしか生えません。
最初は血管の通った柔らかい皮をかぶった袋角が生えます。秋には血管が通わなくなり表面の皮膚が破れて固い骨質の角となります。
鹿は一歳の時はパイプのような角が一本で、二歳から毎年一本ずつ枝分かれします。
三歳で2つに枝分かれ、四歳になると3つの枝分れ、四本の切っ先になります。
この枝分かれの数を数えると、五歳までは年齢が分かります。
そして角は毎年春先に角のつけ根から脱角し、生え変わります。
これが多いほど、その鹿は年をとっているのです。
ニホン鹿には見られないがエゾ鹿には角が5本になっている個体もいるそうです。
秋に硬くなった角を木に擦りつけて研ぐ光景を目にします。
この頃は、発情期とも重なって気が荒くなっているので気をつけてください。
山を散策していると春に抜け落ちた角が落ちているかもしれませんね。
奈良にいるような観光客から鹿せんべい(笑)をもらっている鹿の寿命は10年くらいといわれています。
最高齢は27才という記録もあるようです。
長く生きられるのは実際せんべいはどうか分かりませんが、奈良公園の鹿は1年を通じてシバ、ススキ(冬はシダ植物、蘚苔類なども含む)などを食べることが出来ます。
また気候が北海道と比べて温暖で安定していることもあると思います。
それに比べてエゾ鹿の寿命は短く雄で6歳といわれています。実際はもっと短いかもしれません。
雌でも8歳が限界だといわれています。
原因は冬の厳しさでしょうね。気温もそうですが何せ食べるものがなくなります。ですからドンドンやせ細っていきます。
止む終えなく木をかじって飢えを凌いでいると思うのですがやはり淘汰されてしまうようです。
羆や人間から捉えられることも年齢を短くしている要因の一つです。
近年は温暖化が進み以前より降雪量が少なくなった理由もあるようですが冬でも鹿がウロウロしているので羆は冬眠をする必要がないのです。雪の中で動けなくなった鹿は格好の餌食になります。
エゾ鹿は、約2万頭いるそうですが、雄の寿命が短いことからほとんど雄は見かけません。
ですからハンターも雄は1日に1頭しか獲ることが出来ません。
案内係 エゾ野生鹿 ハンター 製造加工 クロネコ 「まいど!」
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