鹿肉はみな同じ?
そもそも鹿は北海道から九州まで全国に生息しています。しかし中には天然記念物の鹿もいるので全て食用やペット用の食餌になるわけではありません。
ではそういった鹿を除く有害獣駆除で仕留めた鹿肉はどうなのかといいますとどれも同じではありません。更に野生鹿と飼育している鹿でも肉の匂いや味が違います。
ではどのように区別をしたらいいのでしょうか? まずここではペット用としての鹿肉と人が食べる鹿肉についてご説明します。
厳密にいえばどちらでも使うことは出来るのですが、食用としては野生鹿はあまり美味しくないと思います。
言葉だけジビエ料理として先行していますが強い野生の香りをもつ料理は日本人にはむきません。というより慣れていないと思います。
アレはヨーロッパ人が伝統的な料理として昔から食べていたのです。野生の香りを強調するため料理に必ずといっていいほど血も入ります。
ですから同じ要領で鹿もハンターによって仕留められるのですが行動が山で行うため衛生的な処理は勿論のこと血抜きが出来ないのです。
肉は死んでから2時間以内に血抜きをしないと血液が独特の獣臭となり美味しさが失われてしまいます。また工場に運ばれるまでの時間が長いため肉も固くなるのです。ですから皆さんがジビエとして喜んで買われている鹿肉は我々のいう旨さからはかけ離れた鹿肉になります。
野生肉で困ることはこれだけではありません。実は、出荷される肉の多くは組合以外の企業がハンターから買うのですが、料理に多く使う肉、あるいは高級部位だけを山で腹を割き食肉を取り分けしてくるのです。そして必要のない部分は山に捨ててきます。これがいま一番の問題になっています。
羆の餌になる、何て思っていたら大変なことになるのです。
ところが逆に血抜きが不完全な鹿肉や打ち損じの鹿をペットの食餌にするとそれは大いに役立ちますし、犬たちも喜んで食べます。野生的な肉は犬種の食餌としてはうってつけになるのです。
ご存知の通り犬たちは元々肉食です。イヌ科に属する動物は本来、草食動物を生のまま肉や内臓を食べる事によって発酵物や食物酵素を栄養素として摂取していたのです。
ですから飼育された動物より自然界の方が理にかなっているのですね。
話は最初に戻りますが、山草や木を食べる野生鹿より飼育して栄養価の高い食物を与えた方が牛や豚、鳥のように匂い・クセ・柔らかさ、全てに於いて美味しいに決まっています。肉質も良くなり鹿特有の臭みも薄くなります。このように食用とペット用鹿肉は別々のものとして捉えています。
案内係 エゾ野生鹿 ハンター 製造加工 クロネコ 「まいど!」
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